未成年者からの土地贈与

今年(H26年)5月にお客様が弊事務所に訪れ、「孫名義の土地を長女の名義に変えたいのだが、家庭裁判所の手続が必要になるのでは?と金融機関の方から言われた、どうしたらよいか」との相談がありました。

お孫さんは小学生で、お客様の次女の子供さんです。対象となる土地は、以前、お客様がそのお孫さんに分け与えたものです。今回、次女夫婦の承諾を得て、その子供名義の土地を長女の名義に変えたいとのことでした。

「未成年者への贈与」はよくあることですが、「未成年者からの贈与」はあまり例が無いと思いますので、紹介します。

 

手続としては二つあり、先ずは「土地の贈与契約書」を作成すること、次に「土地の所有権移転登記」を行うことです。

今回の贈与は、子供(未成年者)がその親以外の成人に対して行う贈与であるため、贈与者である子供の法定代理人(親権者)である両親が同意する必要があります。また、贈与が両親の利益に繋がるという性質のものではないため、子供と両親との間に利益相反の関係は無く、子供の特別代理人の選任を家庭裁判所に申立てる必要はありません。贈与契約書には、贈与者である子供の署名、法定代理人である両親の署名・押印、受贈者の署名・押印をして頂きました。

 

もしこの贈与が、子供からその両親への贈与であったなら、未成年者からその法定代理人への贈与ということになりますので、利益相反の関係が生じます。この場合は、両親は子供を代理することができませんので、家庭裁判所に申立てを行い、子供を代理する特別代理人を選任してもらう必要があります。

尚、子供からの贈与が片方の親だけ(例えば父親)に対して行われる場合は、利益相反関係にないもう一方の親(例えば母親)は法定代理人として子供を代理できます。この場合は、受贈者が父親、贈与者が子供、子供の代理人が母親(法定代理人)と家庭裁判所が選任した特別代理人ということになります。

 

土地の所有権移転登記手続については、私が窓口となって、いつもお世話になっている司法書士事務所にお願いしました。

 

お客様は、この土地に長女が家を建てる計画を進めており、ローンを組む期限が迫っていることに気を揉んでいましたが、無事に間に合い、感謝の言葉を頂きました。

 

 

▲このページのトップに戻る